「救いは近づいている」 ローマの信徒への手紙13章11-14節
津村春英牧師
今日からクリスマス・アドベントに入ります。アドベントはラテン語のAdventus「到来」からきていて、クリスマスは主イエスのご降誕を待ち望みます。そして、キリスト者はその後の、主の再臨を待ち望みます。ここでは、このご降誕と再臨とを重ね合わせて考えてみましょう。
使徒パウロは、主の再臨が近いことを、「あなたがたは今がどんな時であるかを知っています。あなたがたが眠りから覚めるべき時が既に来ています。今や、わたしたちが信仰に入ったころよりも、救いは近づいているからです。」(13:11)と書いています。下線のある「時」はカイロスで「好機、ちょうどよい時」を意味し、カイロスである再臨が近いと言っています。それゆえ、「闇の業を脱ぎ捨てて光の武具を身につけましょう。…品位を持って歩もうではありませんか。…主イエス・キリストを身にまといなさい。」(同12-14)と勧めています。「主イエス・キリストを身にまとう」とは、主の十字架の贖いと復活をまとうことで、それが身に沁み込み、キリスト者としての品位が造り出され、希望に生きる者と変えられるのです。
新聖歌446「あなたの罪過ちは始末されてあるか…花婿なるキリストを迎えに出られるか 罪のしみのない服を毎日着ておるか」のように、毎日、主イエス・キリストを着ることによって、主の来臨を待ち望む者とされたい。