2024年12月8日の礼拝宣教から    

「みことばは道の光」  詩編109篇105-112節

津村春英牧師

 暗闇を経験したことがありますか。光が来るまでじっと待たねばなりません。「あなたの御言葉は、わたしの道の光」(119:105)と詩人は歌います。この「道」は、原語ヘブライ語のナーティーブで、英語ではpath, pathwayと訳され、自然にできた小道、細道で、真っすぐでもなく、平坦でもありません。人生はこの道にたとえられます。アップダウンがあり、上っているときや、曲がりくねっているときは先が見えないので、不安になり、疲れ果てるのです。また、今や、世界の各地で不穏な出来事が次から次と起こっています。この暗闇の時代には光が必要です。詩人が言う「わたしの魂は常にわたしの手に置かれています」(同109)とは、魂つまり命が、信頼のできない危険な状態にあるということを意味します。しかし、それでも律法(御言葉)を忘れないと歌っています。御言葉こそ、真の光だと歌っているのです。

 新約聖書において、御言葉である主イエス・キリストは言われました。「わたしは世の光である。わたしに従う者は暗闇の中を歩かず、命の光を持つ」(ヨハネによる福音書8:12)と。このお方が、天の父である神様から遣わされて、この暗闇の世界にお生まれくださった、そのことを記念する日が近づいています。喜びをもって迎え、光に満たされましょう。