「神の証し」 ヨハネの手紙一5章6-12節
津村春英牧師
ギリシア語マルチュリアはevidence, proof, testimonyなどと英訳されますが、次の神の「証し」はtestimony証言という意味です。ヨハネの手紙一の冒頭で、「この命は現れました。御父と共にあったが、わたしたちに現れたこの永遠の命を、わたしたちは見て、あなたがたに証しし、伝えるのです。」(1:2)で始まりましたが、「わたしたちが人の証しを受け入れるのであれば、神の証しは更にまさっています。神が御子についてなさった証し、これが神の証しだからです。」(5:9)「その証しとは、神が永遠の命をわたしたちに与えられたこと、そして、この命が御子の内にあるということです。」(5:11)と増幅されています。この神の証しは御子についての証言であり、命(永遠の命)である御子を世に遣わし、御子を信じる者にその永遠の命を与えるという証言です。
生者必滅で、この地上の命はすべて例外なく滅びますが、その後、神の御前で裁きを受けると聖書にあります(ヘブライ9:27)。しかし、御子イエス・キリストを自らの救い主と信じ、罪ゆるされている者には、永遠の命が与えられているので、永遠の死を宣告されることはないのです。これは未来だけの話ではなく、地上で永遠の命に生きると表現されるのです。厳しい現実の中にあっても、神の証言に応え、永遠の命に生きる証言者として歩みたいものです。