2023年1月22日の礼拝宣教から 

「信仰によってもう一歩」 マタイによる福音書14章22-23節

津村春英牧師

人生の嵐に遭遇したことがありますか。主イエスの弟子たちはガリラヤ湖で、舟で目的地に向かう途上、嵐に遭遇し、夜明けまで格闘しました。その時、主イエスは水上を歩いて弟子たちのところに来られたのです。悩む弟子たちに、「安心しなさいわたしだ。恐れ

ることはない。」(14:27)と言われました。前の下線部は、「しっかりしなさい」の意で、後の下線部は、旧約聖書以来の安全保障の言葉でありました(創世記15:1など)。ペトロは何を思ったのか、自分も水上を歩くことを主に求め、歩き出しましたが、風を見て(主から目を離し)、沈みそうになりました。そのペトロに対し、「イエスはすぐに手を伸ばして捕まえ、『信仰の薄い者よ、なぜ疑ったのか』と言われた。」(14:31)とあります。下線部の「疑う」の原語ディスタゾーのディスは二度を意味し、文字通り、二の足を踏んでもう一歩が出なかったのです。

人生、生まれてから死に至るまで、不安がない時などありません。いつも不安が付きまといます。しかし、「しっかりしなさい。恐れることはない。私がいるではないか」と声をかけてくださる方が、傍にいてくださるのは、なんと心強いことでしょうか。困難の中にあっても、主イエスを救い主と信じる信仰によってもう一歩踏み出しましょう。