2021年1月3日の礼拝宣教から 

『主にあっていつも喜びなさい』 フィリピ4章2-9節

牧師 津村春英

ネズミの寿命は2-3年、象は80-100年と言われます。ところがどちらも一生の間に心臓は約20億回打つそうです。ゾウはのっしのっしと動いているのに対して、ネズミはチョロチョロと小忙しそうに動いているのです(『ゾウの時間ネズミの時間』本川達雄、1992)。では、私たちはあとどれくらい生かされるのでしょうか。2021年の教会カレンダーの下欄に、「主にあっていつも喜びなさい」(聖書協会共同訳フィリピ4章4節)のみことばを印刷してもらいました。この「主にあって」の「あって」はギリシア語の前置詞で、親しい人格的な関係を意味します。すなわち、自分的には喜べないと思うことも、主イエス・キリストの十字架と復活に照らし合わせることによって、喜ぶことができると解せます。

54年間にわたって日本の教育畑で奉仕され、骨を埋められたドイツ人司祭、へルマン・ホイヴェルスは、「すべての喜びは外から心の中に入る。外から、その材料や種が入って来ないなら誰も喜びません。…この喜びの材料は無数でもあります。」(『人生の秋に』)と書いています。コロナ禍で未だ先が見えませんし、受け入れがたいことも多くありますが、すべてのことに感謝し、主にあっていつも喜びたいものです。