『神を示された方』 ヨハネに書よる福音書1章14-18節
牧師 津村春英
小惑星リュウグウの砂がカプセルに入れられて地球に届きました。小惑星が地球に衝突して生命の材料をもたらしたという仮説に立ち、生命の起源が解明されるかもしれないと言っています。ヨハネ福音書の序章に「いまだかつて、神を見た者はいない。父のふところにいる独り子である神、この方が神を示されたのである。」(1:18)とあります。この「示す」と訳された原語は「解き明かす」という意味で、その名詞形は「釈義」と訳されます。主イエスはそのご生涯を通して神を解き明かされた方なのです。
松田明三郎師の「星を動かした少女」に、クリスマス生誕劇で、博士たちを導く星を動かす役をもらった少女の話が出てきます。「『お母さん、私は今夜星を動かすの。見ていて頂戴ね―』その夜、堂に満ちた会衆は ベツレヘムの星を動かしたものが 誰であるか気づかなかったけれど、彼女の母だけは知っていた。そこに少女のよろこびがあった。」
私たち一人一人は、神が主人公の遠大な物語の中に登場する人物の一人で、それぞれ役を担っています。しかも、それは主人公を引き立てるためになくてはならない役なのです。神を解き明かされた主イエスに倣い、自分の人生を通して、最後までその役を演じ切りたいものです。