『良い羊飼い』 ヨハネ福音書10章7-14節
牧師 津村春英
今日は「母の日」です。「親孝行したいときに親はなし」とよく言われます(親の有り難さがわかる年頃には、親はこの世にはいない。親が生きているうちに孝行せよという戒め「故事ことわざ辞典」)。
主イエスの弟子たちは、やがて主がいなくなるのに気づいていません。確かに主は天に帰られますが、主はいつも「良い羊飼い」で、羊たち一人一人を知ってくださっています。「わたしは良い羊飼いである。わたしは自分の羊を知っており、羊もわたしを知っている」(10:14)。「知る」ギノースコーは単に知るのではなく、「見分ける、理解する、(男女が)知り合う」を意味します。羊飼いはそのように羊を知っているというのです。何と幸いなことでしょうか。羊もまたそのように羊飼いを知らなければなりません。しかし、そのことが羊である弟子たちにはまだわかっていません。後でわかるのです。そこで今、「よくよくあなたがたに言う」と主は言われるのです。直訳では、「アーメン、アーメンあなたがたに言う」ですが、この「アーメン」つまり、もっとも確かなことは、「わたしは羊のために命を捨てる。」(同15節)に表わされているのです。心から感謝しましょう。