2020年5月3日の礼拝宣教から

『私たちの確信』 ヨハネの手紙一5章13-21節 

牧師 津村春英

「荒波や佐渡によこたふ天河(あまのがわ)」(松尾芭蕉『おくのほそ道』)

芭蕉は、荒波に襲われる佐渡島とその中にいる流人の苦痛を思い、しかし、その天上には美しい壮大な天の川が広がっていると歌っています。そのように、キリスト者も御子イエス・キリストを通して神から永遠の命をいただき、神の愛に包まれ、覆われているのです。「神の子の名を信じているあなたがたに、これらのことを書き送るのは、永遠の命を得ていることを悟らせたいからです。 」(5:13)とあるように。ここにも、執筆の目的が明らかにされています(cf. 1:1-4, 5; 2:1, 12-14, ヨハネ20:31)。そして、「わたしたちは知っています。神の子が来て、真実な方を知る力を与えてくださいました。わたしたちは真実な方の内に、その御子イエス・キリストの内にいるのです。この方こそ、真実の神、永遠の命です。」(5:20)とまとめています。

愛の戒めに生きるキリスト者は、真実な方(cf.コリント一10:13真実な神)の内に、その御子イエス・キリストの内に、その愛の内にいます。どんな厳しい現実の中にあっても恐れることはありません。また、明日の心配は無用です(cf.マタイ6:33-34)。これが私たちの確信です。

これでヨハネの手紙一を読み終えます。読後、あなたの心に残っているものは何ですか。