2020年4月26日の礼拝宣教から 

『永遠の命を持つ人』ヨハネの手紙一5章6-12節

牧師 津村春英

 感染拡大を続ける新型コロナウイルスは全世界の命を脅かす疫病で、私たちに襲いかかってきます。しかし、感謝すべきことに、キリスト者は永遠の命である主イエス・キリストをいただいています。

  「この方は、水と血を通って来られた方、イエス・キリストです。…証しするのは三者で、 “霊”と水と血です。この三者は一致しています。」(5:6-8)とあります。16世紀の教会は7-8節に次のように加筆しています(コンマ・ヨハネウムと呼ばれる)。「なぜなら、天において証しをするものが三者ある。父とことばと聖霊である。そして、これら三者は一つである。地において証しをするものが三者ある。聖霊と水と血である。そして、この三者は一つである」。そして、「御子と結ばれている人にはこの命があり、神の子と結ばれていない人にはこの命がありません。」(5:12)とあります。下線部の直訳は「御子を持つ人」です。御子は、水(バプテスマ)から始まり、神の愛の宣教をなされ、最期に血(十字架)を経て復活され、永遠の命をお与えくださったのです。何と幸いなことでしょうか。

 「永遠の世界から見れば、この世の中の不幸、そして罪悪にしましても、
すべては無限の神の愛に抱擁されているものです。」
(ヘルマン・ホイヴェルス『ホイヴェルス随筆選集 人生の秋に』春秋社、1996)