2019年12月29日の礼拝宣教から

『感謝、感謝』   申命記26章5-11節

牧師 津村春英

 Life is a journey. journeyはtrip(短い旅)、travel(長い旅)、tour(巡る旅)と違い、苦労の長旅というプロセスを表現していると言われます。モーセはイスラエルの民が約束の地を目前にしているとき、次のように命じました。「あなたはあなたの神、主の前で次のように告白しなさい。『わたしの先祖は、滅びゆく一アラム人であり、わずかな人を伴ってエジプトに下り、そこに寄留しました。しかしそこで、強くて数の多い、大いなる国民になりました。…エジプト人はこのわたしたちを虐げ…主に助けを求めると、…わたしたちをエジプトから導き出し、…乳と蜜の流れるこの地をわれわれに賜わりました。…』」(申命記26:5-9)。これは信仰告白です。下線部の「滅びゆく」は、新しい翻訳聖書(聖書協会共同訳、新改訳2017、フランシスコ会訳)ではいずれも「さすらいの」と訳されています。「さすらいのアラム人」、それはアラム人ラバンのもとで長い間仕えたヤコブを指していますが、原語のヘブライ語「アーバド」は、申命記では殆ど「滅びる」と訳されています。いつも危険と隣り合わせの旅人を表現しているのです。

 2019年の旅はいかがでしたか。わたしたちが、今日、この様に無事で礼拝を献げることができるのは、なんと有り難いことでしょうか。感謝、感謝です。わたしたちも信仰告白を確かにして、新しい年に入っていきましょう。