『神に喜ばれるために』 テサロニケ信徒への手紙一4章1-12節
牧師 津村春英
台風19号は「これまでに経験したことのない」記録的な被害をもたらしました。一日も早い復旧をお祈りします。わたしたちは、人生の「これまでに経験したことのないような」大災害に、どのように備え、対処します。
使徒パウロはテサロニケの教会のキリスト者に、どのような状況の中でも、神に喜ばれる生活をするように勧めました。第一に、みだらな行い(娼婦との関係など)を避け「聖なる者となるように」。第二に、互いに愛し合う「兄弟愛」をさら推し進めるように。第三に、「落ち着いた生活をし、自分の仕事に励み、自分の手で働くように努めなさい。」(4:11)と勧めました(下線部の原意は「静かにする」)。
『アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書』(J.M.バーダマン編/村田薫)に、19世紀半ばのアメリカの暗黒時代と言われる黒人奴隷の姿を次の6つのタイプで表現しています。1)逃亡することに力を尽くす者、2)逃げないが作業用の道具をわざと壊す者、3)主人を毒殺しようとした者、4)絶望して自殺を図った者、5)集まって、主人に対して反乱を起こした者、6)静かに仕事をし、苦しむ者もいたが、たいていはキリスト教徒になり、地上での苦難の見返りとして天国に期待を寄せた、とあります。下線部はパウロの上記第三の勧めと響き合います。わたしたちはどうでしょうか。