2019年8月18日の礼拝宣教から

『あなたがたを造り上げるため』 コリントの信徒への手紙二12章11-21節

主幹牧師 津村春英

戦後74年が経過しました。今日の繁栄は多くの犠牲によって造られたとよく言われます。戦争体験の語り部が年々減少していると聞きますが、私たちは、その犠牲を決して忘れてはならず、また、悲惨な戦争を二度と引き起こしてはなりません。

コリントという都市にある教会の人々が、真のキリスト者として造り上げられるために、パウロたちは犠牲を払いました。「わたしはそちらに三度目の訪問をしようと準備しているのですが、あなたがたに負担はかけません。わたしが求めているのは、あなたがたの持ち物ではなく、あなたがた自身だからです。…わたしはあなたがたの魂のために大いに喜んで自分の持ち物を使い、自分自身を使い果たしもしよう。」(12:14, 15)とあります。また、そのようにする目的は、「愛する人たち、すべてはあなたがたを造り上げるためなのです。」(12:19)とあります。「造り上げる」と訳されている単語は「家」と「建てる」ということばの合成語です(新改訳2017の「成長する」の訳は不適当)。また、「造る」は「作る」と違って、「成し遂げる」という意味合いがあります。

 年頭に「愛に生きる教会をめざして」というスローガンを掲げました。悔い改めるべきところは悔い改め、主によって造り上げていただけることを期待して進みたいものです。