2019年3月3日の礼拝宣教から  

『苦難の中の希望』 コリント信徒への手紙二1章1-11節

主幹牧師 津村春英

 使徒パウロとその愛弟子テモテの名で書かれた手紙の一つで、「コリントにある神の教会、ならびにアカヤ全土にいるすべての聖徒たちへ」(コリント二1:1)で始まる手紙を皆さんと共に読んでいきたいと思います。挨拶と神への賛美に続いて、「神は、どのような苦しみのときにも、私たちを慰めてくださいます。こうして、私たちも、自分自身が神から受ける慰めによって、どのような苦しみの中にいる人をも慰めることができるのです。」(同4)とあり、冒頭から「苦しみ」という言葉が出てきます。さらに、「兄弟たちよ。私たちがアジヤで会った苦しみについて、ぜひ知っておいてください。私たちは、非常に激しい、耐えられないほどの圧迫を受け、ついにいのちさえも危くなり、ほんとうに、自分の心の中で死を覚悟しました。これは、もはや自分自身を頼まず、死者をよみがえらせてくださる神により頼む者となるためでした。」(同8, 9)とあるように、パウロは死の宣告を受けた思いになるほどの苦しみの中で、自分ではなく、神を頼るようになったと証しています。

 果たして、私たちの信仰はいかがでしょうか。それぞれの人生の避けて通れない苦しみの中で、望みをどこに、誰においていますか。死者をよみがえらせてくださる神を信頼し、希望を持って進みたいものです。