2019年2月17日の礼拝宣教から

『祈りと知恵の生活』 コロサイ信徒への手紙4章2-6節

主幹牧師 津村春英

 将来を嘱望される18歳の女子水泳選手の白血病羅漢のニュースは衝撃でした。全国各地から励ましの声が上がっているようです。パウロはコロサイの教会のキリスト者に宛てた手紙の終わりに、三つの励ましの言葉を書いています。第一に、「目を覚まして感謝を込め、ひたすら祈りなさい」(4:2)。佐藤雅文『祈祷の生涯』には、「一人祈るのは寝る前の数秒、共に祈るのは集会か食事前のこれも数秒という信者がいかに多いことか、これでは活発な主のみわざを期待する方が無理であろう」とあります。ひたすら祈りなさい。自分のためだけでなく、他の人のために、特に、ここではパウロたちの宣教活動のために祈るように勧められています。

 第二に、「時をよく用い、外部の人に対して賢くふるまいなさい」(同5)。「時」の原語はカイロスで、ちょうどふさわしい時期を表し、「よく用い」は意訳で、自分のために買い取ること。つまりフル活用すること。「外部の人」とは教会外の人で、「賢く」は「知恵ソフィアをもって」が直訳です。

 第三に、「いつも、塩で味付けされた快い言葉で語りなさい。そうすれば、一人一人にどう答えるべきかが分かるでしょう」(同6)とあります。「塩で味付けされた言葉」とは、からい言葉ではなく、キリスト者らしく、優しい、思いやりのある、親切な言葉です。わたしたちも、そのようでありたいものです。