『主に仕えるように』 コロサイ信徒への手紙3章18-4章1節
主幹牧師 津村春英
国政においては統計不正問題が、家庭においては児童虐待の隠ぺいが、建造物においては不正施工が話題になっています。外からは見えない所ですが、真実さが求められています。新約聖書時代のキリスト教への改宗者は、「農村地域の住民の中でも、貴族層(都市の統治と行政者)においてでもなく、各地の都市の中間層においてであった。…経営主、労働者、職人、商売人、貿易商人、さらには奴隷も含めて…都市の中間層を構成していた」とH・ケスターは書いています(『新しい新約聖書概説―ヘレニズム時代の歴史、文化、宗教』440-441頁、cf.コリント一1:26)。
人間関係において、妻と夫、子どもたちと両親、奴隷と主人に対し、特にこれらの弱者に向けて、「主」との関係で、あるべき姿が説かれています。「妻たちよ、主を信じる者にふさわしく、夫に仕えなさい」(18)。「子供たち、どんなことについても両親に従いなさい。それは主に喜ばれることです」(20)。「奴隷たち、どんなことについても肉による主人に従いなさい。人にへつらおうとしてうわべだけで仕えず、主を畏れつつ、真心を込めて従いなさい」(22)。このように、人間関係の円満のコツは、「主に仕えるように」です。わたしたちを愛して下さっている神様、主イエス・キリストに仕えるように行動できるよう祈り、励みましょう。