2019年1月1日の礼拝宣教から

『互いに愛し合いなさい』 ヨハネ福音書15章1-17節

主幹牧師 津村春英

 2019年の教会カレンダーのみことばに、「わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい」(ヨハネ15:12)を選びました。ヨハネ福音書では、13章から「最後の晩餐」に入り、このみことばは、主イエスから弟子たちへのいわば遺言のような言葉でもあります。また、「父が私を愛されたように、私もあなたがたを愛した。私の愛にとどまりなさい。」(15:9聖書協会共同訳)とあります。この「とどまる」は、直前のぶどうの木のたとえの、木に「つながる」(15:4)と同じ原語で、「とどまる」ことと、「つながる」ことが響き合い、実を結ぶ根拠となっています。こうして、キリストの愛にとどまるならば、互いに愛し合うことができるはずです。

 さて、キリストの教会のあるべき姿とは何でしょうか。冒頭の15章の聖句は、これに先立つ13章の洗足の出来事の「あながたは互いに足を洗い合うべきである」(13:14)の結論ともいえる、「互いに愛し合うならば、それによってあなたがたが私の弟子であることを皆が知るであろう」(13:35)と響き合っています。つまり、これこそが、教会のあるべき姿であり、このみことばに尽きると思います。新しい年、「愛に生きる教会をめざして」のスローガンのもと、キリストの愛にしっかりとどまり、「互いに愛し合う」ことができるように努めてまいりましょう。