2018年11月4日の礼拝宣教から

『死者の復活』コリント一 15章12-34節

主幹牧師 津村春英

 コリント信徒への手紙一」もいよいよ佳境に入ります。それは復活問題です。パウロは次のように書いています。 「キリストは死者の中から復活した、と宣べ伝えられているのに、あなたがたの中のある者が、死者の復活などない、と言っているのはどういうわけですか。」(15:12)「キリストが復活しなかったのなら、わたしたちの宣教は無駄であるし、あなたがたの信仰も無駄です。」(同14)。このように、キリスト教会で一番重要なのはキリストの復活であり、それに続くキリストに属する者の復活です。作家の遠藤周作氏も「復活」ということを臨終に際して強烈にアピールして死んで行ったといわれます(遠藤順子『夫の宿題』)。


 さらに、パウロが「希望」と言うとき、それは復活にあずかるという希望です。「このキリストのお陰で、今の恵みに信仰によって導き入れられ、神の栄光にあずかる希望を誇りにしています。 そればかりでなく、苦難をも誇りとします。わたしたちは知っているのです、苦難は忍耐を、 忍耐は練達を、練達は希望を生むということを。 希望はわたしたちを欺くことがありません。わたしたちに与えられた聖霊によって、神の愛がわたしたちの心に注がれているからです」(ローマ5:2-5)。復活の希望があるからこそ、どんな試練にも耐えることができるのです。また、先に逝った人々との再会の希望があるのです。