2018年10月28日の礼拝宣教から

『福音によって救われる』コリント一 15章1-11節

主幹牧師 津村春英

 「兄弟たち、わたしがあなたがたに告げ知らせた福音を、ここでもう一度知らせます。これは、あなたがたが受け入れ、生活のよりどころとしている福音にほかなりません。」(15:1)とパウロは言います。「もう一度知らせる」は、12:3では「言っておきたい」と訳され、「生活のよりどころとしている」の直訳は、「あなたがたがその(福音の)中にずっと立ってきた」であります。しかも、その福音は、「わたしも受けたものです」(同3)とあるように、パウロにも伝えられた「伝承」なのです。福音、それは神から与えられた恵みです。福音、それは主イエス・キリストが、私たちの罪の身代わりとなって十字架におかかりになり、墓に葬られましたが、神によって三日目によみがえらされ、弟子たちに現れてくださったことです。そして、同じ主がエマオの途上の出来事のように、私たちにも現われてくださるのです。


 N.T.ライトは次のように書いています。「あなたの問題を、あなたの苦しみを、クレオパとその同行者と共にエマオへの途上に持ってきてください。歩み寄る見知らぬ人と共に、祈りの中でそれを分かち合うように備えてください。そして、起こっていることがらに対して聖書を引用して解きあかし、あなたを前方へと導き、あなたの心を熱くするイエスの御声を聞くことを学んでください」( “Luke for Everyone”)。私たちはこの福音によって(通して)救われます。そして、救われているのです。