2024年5月5日の礼拝宣教から

「安息日問答」   ルカ福音書6章1-11節

津村春英牧師

 国民の祝日が続いていますが、日曜日は明治9(1876)年に初めて休日になりました。教会では礼拝を献げる日です。これは、旧約聖書の十戒の第四戒「安息日を覚えて聖とせよ」に基づいています。この安息日に、主イエスの弟子たちが、麦の穂を摘み、手でもんで食べたことをファリサイ派のある人々が非難したのです。当時の安息日の禁止労働は39項目にも及び、さらにその細則があったので、それに抵触するということでした。しかし、主は、「人の子は安息日の主である。」(6:5)と応じられました。「人の子」はダニエル書に出てくるメシアの称号で、安息日もご自分の支配下にあることを明言されたのです。また、他の安息日に、会堂にいた律法学者たちやファリサイ派の人々に向かって、「安息日に律法で許されているのは、善を行うことか、悪を行うことか。命を救うことか、滅ぼすことか。」(同9)と尋ねられ、右手の萎えた人に「手を伸ばしなさい」と言われると、手は元通りになったとあります。

 キリスト教会は安息日を土曜日から主が復活された日曜日に置き換えましたが、私たちにとって安息日はどういう日ですか。ただ休むだけでなく、神さまに感謝の礼拝を献げ、喜ぶ日です。主の霊に満たされた礼拝堂で、「あなたの手を伸ばしなさい」という声を聞く日です。