「その名はヨハネ」 ルカによる福音書1章57~66節
津村春英牧師
人は皆、それぞれ名をつけられています。エリサベトの息子は、慣例の親族の名ではなく、天使ガブリエルから「その名はヨハネ」と告げられたように命名されました。ヘブライ語ヨーハーナーンは、「ヤハウェは恵み深い」の意で、ヨハネは多くの人々に悔い改めを説き、バプテスマを施したので、後世にバプテスマのヨハネと呼ばれます。ところがガリラヤの領主の逆鱗に触れ、30歳ほどの若さで殉教しますが、その名にふさわしい生涯を全うしました。
クリスチャン(キリスト者)は、原語で「クリスティアノス」で、語尾の「イアノス」はラテン語由来の「~に従う者」を意味します。では、キリストにどのように従うのでしょうか。主イエスは、「わたしについて来たい者は、自分を捨て、日々、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい」(ルカ9:23)と言われました。当時の弟子たちはいつも死を覚悟していなければなりませんでした。他方、初めてキリスト者と呼ばれたアンティオキアでは、福音を告げ知らせ、主から離れず、それぞれの力に応じて献げる人々でありました(使徒11:20-29)。また、主イエスが言われた、「わたしは柔和で謙遜な者だから、わたしのくびきを負い、わたしに学びなさい」(マタイ11:29)の言葉も忘れてはなりません。「その名はクリスチャン」と呼ばれる人は誰ですか。