『平和を求め、これを追え』 ペトロ手紙一3章8-12節
牧師 津村春英
毎年この頃になると、戦争のことを考えざるを得ません。過去の過ちを二度と繰り返してはなりません。いつの時代も求められるのは平和です。旧約聖書にある「目には目、歯には歯」(出エジプト21:24)は、制限命令であったにもかかわらず、復讐してもよいというふうに理解されがちですが、新約聖書では、キリスト者は教会内外の人々に対して平和に過ごすようにと教えています。パウロ書簡も福音書も、そして今日のペトロの手紙一も、主イエスのお姿とそのお言葉に根拠を置き、「悪をもって悪に、侮辱をもって侮辱に報いてはなりません。かえって祝福を祈りなさい。」(9)「悪から遠ざかり、善を行い、平和を願って、これを追い求めよ。」(11、詩編34:15の引用)のように勧められていて、決して好戦的ではありません。
インドで55年間宣教師として働かれたエミー・カーマイケルは、「わたしの人生を根底から揺るがすような試練には会いたくないともし思うならば、ひどい仕打ちを受けること、孤立すること、不快な状況に置かれること、理解できない試みに会うことを、もし避けようとするならば、その時わたしは、カルバリの愛をまったく知らない」と書いています(『カルバリの愛を知っていますか』p.70)。主イエスに深く学ぶことが求められています。