「神の臨在の内に生きる」 ルカによる福音書20章27-40節
津村 春英 牧師
熊の生態環境の変化や個体数の拡大などによって、熊が人里に出没して農作物を食べたり、人を襲う事件が多発しています。自明のことですが、熊は確かに山にいたのです。
信仰者も、神はどこにでもおられる(遍在)のに気づいていないことはありませんか。主イエスは、律法学者たちや祭司長たちのひっかけ問題の攻撃をかわされましたが(20:20-26)、続いて、復活を信じないサドカイ派の人々が、復活問題をもって迫って来ました。これに対して主は、「神は死んだ者の神ではなく、生きている者の神なのだ。すべての人は、神によって生きているからである。」(同38)とお答えになりました。つまり、先に召された者も、今生かされている者も、神の臨在の内に生きていると言われたのです。それはやがて主ご自身の復活により確証されます。
社会学者ピーター・バーガーは、「キリストが復活したこと、また、キリストが主であることを信じるなら、あり得る限りさまざまな状況で、とてもありそうもないと思われるような状況で、彼に出会うことができる。」(『現代人はキリスト教を信じることができるか』教文館, 2009, p.249.)と書いています。どんな状況下でも臨在の主を感じつつ希望をもって歩みましょう。