2021年6月20日の礼拝宣教から

『みことばをください』 ルカ福音書7章1-10節

牧師 津村春英

今日は「父の日」です。母の日も父の日もアメリカの教会から始まったと言われます。ルカ福音書に登場するある百人隊長から「重んじられている」(尊い、大事な、敬愛する)僕(しもべ)が病気で死にかけていました。主人である百人隊長は、イエス様に僕の癒しをお願いしたのです。「ただ、おことばを下さい。そうして私のしもべを癒やしてください」(協会共同訳・ルカ7:7)と。ただし、この「しもべ」という原語は、2,3,8,10節の「部下」と訳されている「僕(しもべ)」(協会共同訳、新改訳2017)ではなく、「こども」とも訳せる語で、百人隊長は僕の主人であり、父のような存在でした。

さて私たちは、父なる神が御子イエス・キリストを通して表してくださった愛を,毎日の生活の中で、確かに感じ取ることはできます。でもそれだけでは不安定です。私たちの体調や心の持ちようで変化してしまうからです。確かなのは、「みことば」なのです。イザヤも言っています。「草は枯れ花はしぼむが、私の神の言葉はとこしえに立つ」(イザヤ40:8)。また、「あなたのみ言葉はわが足のともしび、わが足の光です」(口語訳・詩編119:105)。みことばは、私の力です。慰めです。希望です。そして自分だけでなく、このみことばを他の人に伝えることができるなら、もっと幸いです。