「古くて新しい戒め」 ヨハネの手紙一2章7~11節
津村春英牧師
イエス・キリストの愛をもって「互いに愛し合うこと」、これは古くて新しい戒めです。それは、旧約聖書の「隣人を自分のように愛しなさい」(レビ19:18)にあり、主イエスのことばの、「わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。」(ヨハネ13:34; 15:12)などにあります。
この手紙の教会は、「彼らはわたしたちから去って行きました」(2:18)ということばが示唆するように、異端思想に走った人々が教会から出て行ったという危機的な状況にあったと考えられます。そこで、この手紙の著者は、何よりも兄弟愛を奨めているのです。「兄弟を愛する人は、いつも光の中におり、その人にはつまずきがありません。」(手紙一2:10)とあります。「つまずき」は人に罪を犯させるものの意で、英語のスキャンダルscandalの語源です。
原因は違いますが、コロナ禍がきっかけで、なかなか礼拝出席者が戻らない当教会は、何をしなければならないのでしょうか……。ヨハネ福音書には、「互いに愛し合うならば、それによってあなたがたがわたしの弟子であることを、皆が知るようになる。」(13:3)とあります。創立120周年を迎える私たちは、改めて、古くて新しい戒め、「互いに愛し合うこと」をもって、リバイバル元年となるよう励みたいと思います。