2022年1月16日の礼拝宣教から

「熱心な祈り」  使徒言行録12章1-11節

津村春英 牧師

南太平洋のトンガ王国の火山島爆発で日本を含む環太平洋沿岸に津波が発生していると早朝にニュースが流れました。この世の中、一体何が起こるかわかりませんし、防ぎようがないこともあります。使徒言行録には、初期教会を襲った迫害が記されています(5-8章、12章他)。主の十字架と復活から10年以上経過していた考えられるAD41年に、ヘロデ・アグリッパⅠ世はローマ帝国の後ろ盾で祖父ヘロデ大王と同じ地域を治める王に就任しますが、主イエスの側近であり当時の教会の指導的立場にあったヤコブを殺害し、ついにペテロまで捕らえて投獄したのです。

しかし、「教会では彼のために熱心な祈りが神にささげられていた。」(12:5)のです。その結果、厳重な管理体制にもかかわらず、ペトロは主の使いによって助け出されます。教会の祈りは、ペテロが出獄後に訪れた家で、「大勢の人が集まって祈っていた」(同12節)とあるように継続されていました。5節も12節も直訳は「祈りがなされ続けていた」「祈り続けていた」となります。また、ここの「熱心」のギリシア語は、「緊張感をもった」という意味で、その切実さが表わされています。わたしたちの祈りはどうでしょうか。聖霊の導きにより、熱心に祈る者でありたいと思います。