「今日という日のうちに」 ヘブライ人への手紙3章7-19節
津村春英牧師
原子爆弾が広島と長崎に投下されて81年を数えますが、「歴史から学ぶことができるただ一つのことは、人間は歴史から何も学ばないということだ」(18-19世紀のドイツの哲学者、G.W.F. ヘーゲルHegel)は、今の時代の人々こそ、聞かねばならない言葉だと思います。
ヘブライ書には、「『今日、あなたたちが神の声を聞くなら、神に反抗したときのように、心をかたくなにしてはならない。』いったいだれが、神の声を聞いたのに、反抗したのか。モーセを指導者としてエジプトを出たすべての者ではなかったか。いったいだれに対して、神は四十年間憤られたのか。罪を犯して、死骸を荒れ野にさらした者に対してではなかったか。」(3:15-17)とあります。彼らは歴史から学ばねばならなかったのです。「ヘブライ人」と呼ばれるキリスト者の読者は、自らの民族のアイデンティティを形成する偉大な出来事、出エジプトから学ぶ必要がありました。聖書の対象はすべての人です。「あなたがたのうちだれ一人、罪に惑わされてかたくなにならないように、『今日』という日のうちに、日々励まし合いなさい。」(同13)とあります。下線部の原語は「乾く」の意味があり、水を必要としているのです。命の水はイエス・キリストから与えられます(ヨハネ4:14)。そして、ポイントは「今日」なのです!