2022年7月31日の礼拝宣教から         

「自分の救いの達成に努めなさい」  フィリピ2章12-16節

津村春英 牧師

ロシアによるウクライナ軍事侵攻や円安によって物価高騰が進んでいます。おまけにコロナ禍という、避けられない厳しい現実を経験しています。

 使徒パウロの宣教によって生み出されたフィリピ教会は、パウロが去った後、迫害のもとにありました(1:27-30)。しかしパウロは、キリストが十字架の死に至るまで従順であられたように、「わたしの愛する人たち、いつも従順であったように、わたしが共にいるときだけでなく、

いない今はなおさら従順でいて、恐れおののきつつ自分の救いを達成するように努めなさい。」(2:12)と勧めました。「従順」のギリシア語は「下」と「聞く」の合成語で、従順とは、神に、キリストに聞くことなのです。「あなたがた自身の救いを達成する」(直訳)とは、個人的というより、教会の救いの達成と考えられます(2:1-5)。

 その根拠は、保証は、「神」ご自身がその御心にそって、決意を与え、行動へと働きかけてくださるからだと言っています(同13)。だから、「何事も、不平や理屈を言わずに行いなさい。…こうしてわたしは、自分が走ったことが無駄でなく、労苦したことも無駄ではなかったと、キリストの日に誇ることができるでしょう。」(同14-16)と結んでいます。キリストにあるなら、無駄なことは何もないというのです。そんな素晴らしい人生を送りたいものです。